Twinkle of a star and your light.


「日番谷くん!」

やっと見つけた。
もうすぐ一年が終わるというのに、日番谷はふらっとどこかへ消えてしまって。
一体どこへ行ったのかと家の周りを探してみたのだが見当たらず、
ふと見上げた屋根の上、きらきら光る銀の髪の人を見つけた。

「・・・何だよ」
「ね、そっち行ってもいい?」
「勝手にしろ」

言葉はぶっきらぼうだが、その声色はどこか優しい。
それに何だか嬉しさを感じて、雛森は微笑しながら屋根に上がった。

「うわぁ、星が綺麗だね」
「そうか?」

日番谷が星に全く興味がないことは知っているけれど、こういう時改めてそれを思い出す。
ロマンがないなぁ。
そんなふうにも思うけど、それが日番谷なのだ。

「そうだよ。何で星に興味ないの?」

雛森がふと思いついた疑問を投げかけると、日番谷は心なしか眉をしかめた。

「何でって訊かれても、逆に何でアレに興味が持てるのか知りてぇな」
「だって綺麗なんだもん。晴れてれば見渡す限りの夜空にキラキラ輝いてて、
何だか日番谷くんみたいじゃない」
「あ?」

わけがわからない、と言いたそうな顔をされた。
突然星みたいだと言われたのだから当然なのだろうけれど、日番谷と星はどこか似ていると思う。
キラキラ輝く夜空に星は必要不可欠で、それ自身の輝きが大事である。
日番谷は護廷十三隊の隊長という座につきながらも、決して努力することを忘れない。
いつまでもいつまでも、己の限界に挑戦しようとしている。
その姿は雛森にとって、キラキラと眩しくて、追いつきたいという気持ちを起こさせる。

「いつか追いつくんだからね」
「・・・好きにしろ」

もうどうでもいい、と言いたげな表情でそう言われた。
ちょっと唐突だったかなと思うけれど、日番谷はなんだかんだで受け止めてくれるから、
ついつい甘えてしまう。

この広い世界の中、日番谷に出会えてよかった。

改めて、そう思った。



09.12.31 (09.12.31 Diary)

星の輝きと君の輝き

死神たちの年越し第三弾。
やっつけ感満載でごめんなさい。機会があればちょっと直したい。
この二人はけっこう言葉じゃないところで繋がってるんだろうなと。